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ギターのチューニングの話 (4) [音楽一般]

前回の記事の続きです。
実はこのシリーズ、あまり人気がないんですけど、自分のための再確認として書いているので、まぁそんなことにはかまわずに [わーい(嬉しい顔)]

前回、ギターの低音弦(4~6弦)をハーモニクスを使ったチューニングをした場合の、パワーコード (V度離れた2音を使ったコード) について考察しました。具体的には、6弦5フレットと5弦7フレットの A のコードの場合について、2つの音の間隔は 純正律の完全V度 の間隔よりも 2 セント 狭い と出ました。この関係は、純正律の完全V度に対する 平均律で V度離れた音の間隔の狭さ と同じです。(過去の記事 「音楽と数学。」 参照) ま、ギターのフレットは 平均律に基づいて打たれていることを考えると、当然の結果のように思われます。

ちなみに 6弦と5弦の 5フレット の2つの音を比較すると、
6弦5フレット = 82.5 * (2 ^ (5/12))
5弦5フレット = 110 * (2 ^ (5/12))
で、2 ^ (5/12) がどちらにも掛かるだけですから、その比は 82.5 : 110 でぴったり 3:4 です。(アタリマエ)

さて、ここで気になるのは 「じゃぁ、平均律でチューニングしていた場合の 同じパワーコードの2音の関係はどうなるんだ? と。

もう一度、4~6弦の周波数そのものを書いてみると、以下の通りです。([ ] 内は 平均律による)
6弦(E) : 82.5 Hz [110 / (2 ^ (5/12)) ≒ 82.41 Hz]
5弦(A) : 110 Hz [110 Hz]
4弦(D) : 146.67 Hz [110 * (2 ^ (5/12)) ≒ 146.83 Hz]

さて、平均律でチューニングした場合の 6弦5フレット の音と 5弦7フレットの音はそれぞれ、
110 / (2 ^ (5/12)) * (2 ^ (5/12)) = 110 Hz (まぁ、計算するまでもなく当たり前です)
110 * (2 ^ (5/12)) = 164.814 Hz
となり、その比は、1.4983 となって ハーモニクス によるチューニングをした場合と比べて 1.5 との差が小さい、つまり純正律の完全V度に近くなります。 ん??

な~んだ、ということはつまり V 度の2音だけを鳴らすパワーコードに関していうと、低音弦は平均律チューニングした方がよいってことなのか。。。!? あるいは、6弦は若干 それよりも 低めにするのが 吉 なのかもしれませんね。(他との兼ね合いによりますが)

さてさて、そこで気になるのは5弦と4弦の関係をどうするのが良いのか(2~4弦をハーモニクスでチューニングする場合)、、、 というワケでこのシリーズはもう少し続きま~す (^o^)    (って、結論は見えていませんけれどあしからず [ふらふら]


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